おじぞうさまの話

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仏教においては、地蔵菩薩は釈迦入滅後、56億7千万年後に弥勒菩薩が出現するまで六道(地獄道・餓鬼道・阿修羅道・畜生道・人間道・天道)の一切衆生を教化する存在とされています。よく六地蔵というのが立っていますが、これは六つの世界に現れた地蔵の姿を表わしたものです。この六地蔵には、宝珠地蔵・宝印地蔵・持地地蔵・除蓋障地蔵・日光地蔵・檀陀地蔵という名前が付いています。地蔵は鎮魂の場所にも建てられるようになりました。何か悲しいことが起きた場所に置かれたお地蔵さん。それは亡くなった人に安らかに成仏して下さいと願う祈りが込められているとともに、裏を返せば、こちらの世界に戻って来は駄目だよ、という結界の意味があります地蔵の形には、一般に童子の姿の地蔵と僧形の地蔵がありますが歴史的には僧形のものが古い形で、だいたい12世紀ころから童子の形の地蔵が出てきたとされます。そして呼称も「地蔵菩薩」から「お地蔵さま」に変化していったのではないでしょうか。



黒川温泉  優彩

埼玉県  廣渡寺

長崎  大石石材

若い頃は、美しく整った仏像を造りたいと思っていましたが、年を重ねるにつれて、しだいに気持ちが変ってきました。見る人の気持ちが安らぐような、穏やかな仏像を造りたいと思うようになりました。                            仏を彫って50年「穏やかな仏」とはいつもその事を思う日が続くようになりました。中国では北魏の石仏たち、日本の飛鳥仏、奈良時代の仏たち、時代が下って江戸時代の円空仏と木喰仏・・・それらはみんなが「穏やかな仏」たちでは